議会報告

子どもの受動喫煙対策について 
[2018-06-12]

東京都は、子どもを受動喫煙による健康影響から守るため「東京都子どもを受動喫煙から守る条例」を本年4月1日より施行しました。
本市・市報5月15日付で紹介されていますが、将来を担う子ども達の受動喫煙対策は喫緊の課題です。
先日NHKで、他人のタバコの煙を吸い込む「受動喫煙」について特集をされていました。受動喫煙が健康に悪いことは広く知られていますが、思った以上に深刻な影響があることが分かってきました。最新の研究結果をもとに、厚生労働省が2年前に発表した報告書「喫煙と健康」によると、推計で年間1万5千人の人が受動喫煙によって亡くなっているというのです。タバコには7千種類もの化学物質が含まれており、受動喫煙をきっかけにアレルギーを発症する人も相次ぐなど、健康影響は多岐にわたっています。
そうした中、受動喫煙で見過ごせないのが、子どもへの影響です。ぜんそくや乳幼 児突然死症候群は因果関係が「確実」、中耳炎やむし歯は「ほぼ確実」とされています。
埼玉県熊谷市では、10年前から市内の小学4年生を対象に尿検
査を行い、受動喫煙の実態を調べています。特に数値の高い子どもに関しては、保護者に対し注意を促す文書を送っています。調査を始めてから、保護者の喫煙率は少しずつ低下しています。
  受動喫煙の害を調べる方法の一つが「尿中ニコチン測定」です。たばこの煙により肺で吸収されたニコチンは血中に入り、肝臓でその90%がコチニンという物質に変換されます。コチニンはニコチンよりも体内で分解されにくく、尿中ニコチン測定は有効となります。
 熊谷市が、小学校4年生を対象に毎年行っている受動喫煙検診の2010年度の結果では、約3割の児童の尿中コチニン濃度が、日本禁煙学会が受動喫煙の定義を上回る数値となりました。両親共に喫煙者だけでなく、どちらかの親のみが喫煙者の場合でも、児童の尿中コチニン濃度は高くなりました。(井埜利博・群馬パース大学保健科学部、医療法人いのクリニック調べ)。また、虫歯や歯周病、身長が低い、よく咳が出る児童も尿中コチニンとの関連性がみられます。

受動喫煙を減らすことは、子どもが健康で長生きすることにつながります。
本市でも、市内の小学4年生を対象に尿検査を行い、受動喫煙の実態を調べて、対策を講じてはいかがでしょうか。見解を伺います。
 



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